このサインが作られた頃は、「本当の価値」というものがもっと分かりやすかった時代だったのではと想像する。多様性の大切さが声だかに叫ばれる今の時代には、こんなサインは少しおこがましくてつけられない。 ただ、自信や確信というものは、根拠がなくても胸をはって言い切ってしまえば勝手に説得力がくっついてくる時がある。このサインには、そんな「言い切りパワー」が備わっている。それがアメリカの魅力というか武器でもあるのかなと思う。 When this sign was made, “true value” might have meant simpler. In the modern times when people calling for diversity, you have to have a gimmick or do it in the right way to make it acceptable. However, a statement with confidence may […]
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Meeting point
何かいいことありそうな、目印。いつもキョロキョロして歩いている私は、こんなサインを見つけると、ワクワクしてくぎ付けになる。 電柱のないベルリンでは、信号機の柱が掲示板として重宝されている。「部屋探してます」「ギターレッスンします」「猫がいなくなりました」。そんなメッセージボードを見ながら暮らしているので、ブカレストの街でこのマークを見て、何かのお知らせなのかと勘繰った。 I felt like this sign is telling me something good will happen right here. I am always looking around when I walk, to see if there is any “sign”, anyone interesting or anything that I should pay attention to (otherwise no one would). […]
Viel Glück
Good luck を意味するドイツ語。Viel glück (たくさんのラッキーを)!これと似た言葉に、viel spass(たくさんの楽しさを = have fun)や vielen dank(たくさんのありがとう = thank you)なんかがある。 日本語と比べると、ドイツ語というのは驚くほど直球で飾りのない言語だと思う。時として(人によってはかなり頻繁に)、ぶっきらぼうに聞こえるその語感を、私はいつもマイナスの特徴と捉えている。でも、この言葉には、直球さゆえに懐にストンと入ってくる、「不器用な昭和の親父」みたいな素朴な良さを感じる。相当個人的な感覚かもしれないが。 語感のうんちくはさておいても、このマスキングテープをニヤニヤして張った人、このマスキングテープをニヤニヤして見た人。いつも歩いている普通の道なのに、私までニヤニヤ。飾りのないシンプルなドイツのメッセージ・オン・ザ・ストリート。 Viel Glück, viel spass and vielen dank. When they are translated literally, it will be “a lot of luck”, “a lot of fun” and “many thanks”. Sometimes, I have […]
Verboten!
国立歌劇場近く、プロイセン宮殿建築現場をぶらりとしていた時のこと。表通りに面した工事現場を囲う板塀で、この「張り紙禁止 (bekleben verboten)」の文字に出くわした。一瞬、グラフィティかとも思う、強烈な存在感。遠くの交差点まで続くこの板塀を目で追ってみると、張り紙などは見えず、まっさらだった。 日本人的な目で見ると、このスプレー文字そのものが禁止行為なんじゃないか?と感じるけれど、単刀直入なコミュニケーションをよしとするドイツ人的な目で見れば、「禁止すること」を伝えたいんだから、効果的だよね?となる。 I saw this sign: “No Sticker” when walking down Unter den Linden near the construction site of Berlin Palace. The warning sign was sprayed on a wall that fences around the Palace. A clean wooden wall. Nothing was written or put […]