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little intruders

中学生の時、校長室に呼び出されたことがあった。ベルリンの夜道を歩く中で、暗がりに浮かぶ校舎を見つけ、一瞬のうちにタイムトリップ。 放課後に女子クラスメートと3人で、好きな先輩の教室へ忍び込み、何か所持品を拝借しようという計画を立てた。侵入したはいいが、先輩の机には「置き筆箱」しか見つからず、落胆しながら悩んだ挙句に手にしたのは消しゴム。正直、先輩のものだという証拠は何もない。「取れ高」はかなり低い。 渋々と帰ろうとしたところ、廊下から足音が聞こえた。元来、小心者なので、慌てて隠れようとして激しく机にぶつかった。「誰だっ!」と、足音の主が叫び、お縄頂戴。驚くことに、その主は校長だった。「君らはここで何をしているんだ」と、私たちに問うた時の、驚きと安堵が入り混じった顔は今でも忘れない。「小娘3人でよかった」と。 翌日、ドラマのような展開で、校長室からお声がかかった。3人とも案外真面目な生徒だったので、クラスの視線はかなり熱かった。「何をやらかしたんだ?」と。結局、校長にやんわりと怒られたというお粗末なオチしかないけれど、少し笑える私の武勇伝。 I was called into the principal’s office when I was in junior high. When this school building emerged in the dark while walking down the street in the night, I got a memory flashback. Two girl friends and I had a […]

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where is your home?

普段何気なく目にしているものが、実際はどこから来たのかを知ると、親近感が湧く。ベルリンのたまに行くカフェのバーカウンターに、この「TABAC」のサインがかかっているのは長年目にして来たけれど、初めて訪れたパリの夜道で遭遇した時、あ、「お家はここだったのね」と妙に納得した。それもそのはず、件のカフェはギャルソンというフレンチカフェだから。 「TABAC」のサインはフランスのもの。知っていれば、そこまで驚かない。でも、世の中にはこういう点と点が繋がって納得する瞬間がたくさんある。外国に行かずとも、外国のものがたくさん集まっている日本で暮らしていると、旅先でふとした瞬間にこういう発見をすることが少なくない。知らなかったの?と言われたらそれまでだけれど、「本家」を知ることは、視界が開ける感覚と似ていて気持ちがいい。 When you learn the origin of the thing, which you have seen so many times nearly unconsciously, you kind of feel closer to it. I have seen this “TABAC” sign at the bar counter in a berlin café where I go sometimes and […]

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