普段何気なく目にしているものが、実際はどこから来たのかを知ると、親近感が湧く。ベルリンのたまに行くカフェのバーカウンターに、この「TABAC」のサインがかかっているのは長年目にして来たけれど、初めて訪れたパリの夜道で遭遇した時、あ、「お家はここだったのね」と妙に納得した。それもそのはず、件のカフェはギャルソンというフレンチカフェだから。 「TABAC」のサインはフランスのもの。知っていれば、そこまで驚かない。でも、世の中にはこういう点と点が繋がって納得する瞬間がたくさんある。外国に行かずとも、外国のものがたくさん集まっている日本で暮らしていると、旅先でふとした瞬間にこういう発見をすることが少なくない。知らなかったの?と言われたらそれまでだけれど、「本家」を知ることは、視界が開ける感覚と似ていて気持ちがいい。 When you learn the origin of the thing, which you have seen so many times nearly unconsciously, you kind of feel closer to it. I have seen this “TABAC” sign at the bar counter in a berlin café where I go sometimes and […]
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恐怖の鍵や
ドイツには、通りに突き出したタイプの看板が少ない。「看板文化」から来た身には物足りないけれど、たまに遭遇するものには秀作が多い。 平和で静かなチューリッヒの旧市街で遭遇した、この看板。「angst(アングスト)」とはドイツ語で「恐れ・不安」などを意味するのだが、驚きのあまり、しばらく看板を見上げたまま佇んでしまった。鍵やの名前に「angst」とつけた意図って、なんだろう。シャレか?ここで鍵を作れば、恐いものなし、という願掛けか?どっちにしても、斬新。 There are not so many hanging signs in Germany. I find it’s quite boring since I grew up in a country where shop signs was valued. However, if you encountered one the design quality is often excellent. In the peaceful and quiet old […]